【特集】県立高校で校則見直しの動き<大分>

校則を巡る行き過ぎた内容や指導が指摘される中、大分県内の県立高校では校則見直しの動きが広がっています。取り組みを始めた学校現場を取材しました。

校則をめぐっては一般社会から見ると合理性を欠く、いわゆる「ブラック校則」が社会問題となっています。

こうした背景から、県教委は県立高校を対象に校則の見直しに着手。初めて、校則の実態調査を行い各学校に話し合いの場を持つよう指示しました。

(大分県教育委員会高校教育課 山田誠司参事)「全国的な関心の高さに着目して、今が生徒に主体的に校則について考えてもらう絶好の機会だろう。そこで生徒が校則についてどのように考えているか」

大分県教委によりますと、大分県立高校の校則の中には自分の髪の色を証明する書類の提出が必要なケースや、下着の色を限定するなどの内容があったということです。

大分市にある大分県立大分工業高校は創立120年の伝統校で、全校生徒はおよそ800人。7割の生徒が卒業後就職します。

この日は生徒会と教員が校則について初めて話し合いをしました。学校では全校生徒を対象に校則に関するアンケートを事前に実施。

生徒会が内容を検討し、およそ30項目の見直しを要望しました。この中で現在禁止されている髪型の「ツーブロック」解禁を求める意見が出されました。

(生徒の要望)「くせっ毛などで悩んでいる人の救済措置である刈上げ、これを禁止されてしまうと、人によっては髪型の自由などあってないようなものです。ツーブロックを解禁することによって刈上げ時に耳にかかりにくくなります」

(池端教諭)「どこからどこまでがツーブロックなんですか。この2つの画像は極端に違う。この中間ぐらいのものが出てきたときになかなか難しい」

また女子生徒からは「女子は日没後の控える」という項目の削除を求める意見や、長い髪は「耳の高さより下で1か所にまとめる」とあるが、結ぶ位置の規制を緩めてほしいといった要望が出されました。

(磯野蘭夢生徒会長)「こんな悩みがあったんだという意見がたくさんあったので、こちらもためになりました。学校の風紀を乱さず個人をいかせるような、そして大工生徒全員が過ごしやすい学校生活になるような校則にしていきたい」

(生徒指導主任 池端敬介教諭)「形骸化されたルールや時代にそぐわないルールも多少あったりすると思う。どこの社会に行ってもルールとか決まりとかはあるので、工業高校としてこの後社会に出ていく生徒がたくさんいるという。学校のルールはそこで考えていかないといけない」

校則については、大阪府の高校の女子生徒が髪の色の指導をめぐって裁判で争う事例が起きたことをきっかけに、見直しを求める動きが加速しています。

一方、大分県でも30年近く前に市民グループが中学校の「丸刈り・おかっぱ」の校則の早期撤廃を求め廃止の動きが急速に広がりました。

国は6月、校則を「絶えず積極的に見直す」よう通知。こどもの実情や社会の常識、時代の進展などを踏まえた内容を求めています。

(山田誠司参事)「こういった話し合いの場を設けてやってもらうと、これが契機になっていろんなことを生徒が自分事として主体的に考えてもらって、その中で先生方の理解も深まっていくのではないか」

「守る」だけでなく「考える」校則へ。生徒たちの主体性を生かした校則づくりに向けて学校現場は模索を続けています。

2021/07/22(木)のOBS大分放送ニュース